赤いエスプレッソをのせて





うずうずしながら一週間の初日をベッドの上ですごし、

わくわくしながら二日目を非番の仲代先生とくっちゃべって潰し、

どきどきしながら三日目を『空』の詩を作りつつ送り、

はらはらしながら四日目を術後の体調検査に費やし、

ぜえぜえしながら五日目を簡単なリハビリに精を出して乗りきり、

にこにこしながら六日目をオーケストラ演奏会中の『雨』の詩作りで遊び、

待ち望みすぎておばあちゃんになってしまうかと思った退院の七日目を、ついに迎えた。

まるで『一週間』という歌のようだ。テュリャテュリャテュリャテュリャテュリャ・テュリャリャー♪

トントン拍子に思えたけど、どてっ腹にナイフを刺された傷で寝込んだせいで、ベッドを初めて立った時はかなり苦労した。五回はこけた。

その、ナイフをぶっ刺されたお腹の治療をしてくれた――ほとんど会いにも来ないもんだから名前忘れた――先生は見送りには来なかったけど、仲代先生が玄関まで一緒に来てくれた。