まるで、麻薬中毒になってしまっているようだった。
山久尚司という、自分じゃない自分を演じる自分を保つために必要な『薬』がないと、寒くなってしまう。
肌にも感じて、心にも感じて、そして、震えてしまう。
この感覚をなんて言うんだ?
さみしいなんて言葉じゃ表現しきれない。なんて言うんだろう。
窓の外の青空にはいつのまにか、ちらほらと小さな入道雲が浮いていた。
きっとあれも、いつかの入道雲と同じように、大きくなっていくんだろう。
だけど私は、今浮いている入道雲を見て、なんとはなしに思う。
(あれは膨らんじゃいけない雲だ)
ふと、雲の白さにはっとして肩を見れば、千代は、相変わらずそこにいた。
溜め息が漏れるのが、止められない。
いつまでも私なんかの肩にいるなんて、ほんと物好きとしか言い様がないわ、この妹。
山久尚司という、自分じゃない自分を演じる自分を保つために必要な『薬』がないと、寒くなってしまう。
肌にも感じて、心にも感じて、そして、震えてしまう。
この感覚をなんて言うんだ?
さみしいなんて言葉じゃ表現しきれない。なんて言うんだろう。
窓の外の青空にはいつのまにか、ちらほらと小さな入道雲が浮いていた。
きっとあれも、いつかの入道雲と同じように、大きくなっていくんだろう。
だけど私は、今浮いている入道雲を見て、なんとはなしに思う。
(あれは膨らんじゃいけない雲だ)
ふと、雲の白さにはっとして肩を見れば、千代は、相変わらずそこにいた。
溜め息が漏れるのが、止められない。
いつまでも私なんかの肩にいるなんて、ほんと物好きとしか言い様がないわ、この妹。

