病むほど君に依存してる

「孝くんたちは、ね。どうして瑠珂くんには近付くなだなんて言ったの?孝くんは変わってしまったって言っていたけど……」


 やっぱり気になるし、納得がいかないから、勇気を出して聞いてみた。

 孝くんは顔をしかめて黙り込んでいたけど、やがて口を開く。


「一緒に中学に通っている時までは……俺達がよく知っているアイツだっただろ?」

「……うん」


 今も私達の知っている瑠珂くんだよ、とは言えなかった。

 昔の名残はあるけど……あるんだけど、違う。

 先生に暴力を振るったっていう件においても、孝くんにあんなにも冷たい目を向けることにおいても、やっぱり以前までとは違う。

 孝くんが言っていた通り、瑠珂くんは変わってしまったんだ。


「ちょっと待って。あんたら、誤解してる」

「え?」


 飴を口にくわえたまま、聖くんは小さく首を横に振る。


「瑠珂は小さい時からあんな感じだった」


 小さい時からあんな感じって……嘘でしょ?だって、私、そんなことは初めて聴いたよ?


「……瑠珂は、もともと依存性が人一倍強い奴で、依存したモノを瑠珂から取り上げると精神的に不安定な状態になる。結果、人に暴力を振るったりして荒れる」


 依存性が人一倍強い……だなんて、そんな重要なことも初耳だ。