異世界の国を救う時間があるなら本を読みます。


 300ページ近くある本の内容が頭の中に入り込んできたのだ。

 剣の握り方から、初歩的だが決闘の方法まで。



 「う、わ……。うっ……」

 その情報量といったら、膨大ではないはずがない。

 急激にたくさんの情報が脳内に入り込んできたため、星々は気持ち悪くなった。

 視界が断片的にブラックアウトした。

 「ああああ、目が……チカチカする……」

 それから数分経ち、やっと気持ち悪さが治った。



 (ふう……。『速読』なんてスキル名だからちょっと早く文字が読めるくらいかな、なんて思ってたけど。これじゃあ『完読』じゃないか。スキル名変えようよ。詐欺だよこれは)

 なんとなく遣る瀬無い気持ちになって、星々はふとステータスを開きたくなった。

 「『ステータスオープン・不可視』」

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■名前 【ホシボシ ユラ】

■性別 【男】

■年齢 【18】

■レベル 【1】
 体力 50
 魔力 50
 筋力 50
 敏捷性 50
 知力 ─────

■獲得経験値 【0】
 次のレベルまで 【5Exp】

■固有スキル:言語理解・ステータス表示[+ステータス不可視][+ステータス可視]・速読[+読了][+完読][+読破]

■称号:読書家・本の虫・モサモサヒョロリ・好奇心の塊・異世界人・交渉上手・異世界でも本の虫

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 これを見て、星々は開いた口が塞がらなかった。

 (使用人から聞いた派生スキルだ……。『速読』の派生スキルが3つも出てる!何で!?)

 星々はステータス画面の『速読』の文字を睨む勢いで見つめる。

 すると……。