「…あ、」 花火が上がる中、ふと目に入ったひと組のカップル。 ピンク色の浴衣を着た女の子は、いつもと雰囲気は違うけどおそらく紗月だ。 「…何だよ、お似合いじゃん」 幸せそうな2人の笑顔。 緊張がこっちまで伝わってきそうな距離感。 幸せそうだな。 頬が緩んだのは無意識だった。