「…浴衣だってさ、 可愛すぎて、どこ見ていいか分からなかったんだよ」 「えっ…?」 恥ずかしそうに呟く晴の顔は、珍しく赤くて。 前髪で表情が隠れていても、照れてるって分かった。 「いつもと雰囲気違って焦るし、 他の男にこんな可愛い格好見せたくないし、 俺の方がよっぽど余裕ないから!」 それは、普段の晴なら絶対に言わなそうな言葉で。 そうしてまで、好きだって伝えてくれるのが嬉しくて。 「大好き!」 へへっ、と笑って晴を見上げると、晴は顔を逸らした。