もう遅いかもしれない、けど、それでも。 ガタッと座っていた椅子から立ち上がると、教室の入り口に立っていた人と目が合う。 「紗月ちゃん…!?」 急に立ち上がった俺にびっくりしている紗月ちゃんは、ゆっくりと口を開いた。 「あのね、話があるの…」 声が震えているのは、俺の気のせいだろうか。