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キーンコーンカーンコーン
授業終了のチャイムが鳴り、はーちゃんたちにバイバイをして、放課後の図書室に向かった。
「篠宮くん!」
「…また来たの」
心の底から面倒臭そうにため息をつく篠宮くんにも、最初は心が痛むこともあったけどすでに慣れた。
「ねえ、今度どこか遊びに行こうよー」
「何で岸田さんと」
「いいじゃん!篠宮くんの好きなところでいいから!」
相変わらず本から目を離さないで嫌だ、と答える篠宮くんに、やっぱり、と笑う。
想像通りすぎる反応も、何故だか愛しいんだ。
「もう帰ってよ」
「何でー?」
「岸田さんが来てから全然本読めないんだけど」
チラリ、とこっちを睨む篠宮くんに、わかったよ、と項垂れる。
今日はおとなしく帰ってあげよう。
そう思って、篠宮くんに手を振って図書室を出た。
と、
「紗月ちゃん♪」
不意にかけられた声に、顔を上げた。



