「啓太…」 今までの経験から、彼も他の人間と同様に怖がって自分の傍から離れていくとばかり思っていたのに…。 思ってもいなかった彼の言葉に、胸の奥がジンと熱くなる。 (オレ何か…凄い、嬉しいかも…) 不意に裕一郎の目から、涙がポロリと零れた。 それを見た啓太がハッと我に返る。 「あっ、わわ…ごめん、きつく言い過ぎたよ《怪我人》だってこと、忘れてた。ごめん、本当にごめん!!」 初めて見る親友の泣き顔に、啓太は慌てふためいた。 「か、河村さーん、どうしよう…裕一郎が…」 .