Darkness † Marker 4   【大禍時】


次の朝。

睡眠不足の河村が部屋から出たところで、制服を着た裕一郎と出くわした。


「おはよう」


河村から声を掛けると、


「あ…おはよう…」


まだ昨夜の事を引きずっているのか、ぎこちない表情で返事が返ってくる。


「……」


じっと少年の顔を見ると、彼もあまり眠れてないのかいつものような覇気がなかった。


「朝食はどうした?」


家を出ようとする裕一郎に聞く。


「今日はいい。食欲ないから」

「なくても、せめてヨーグルトくらい食べていけ。何も腹に入れてないとキツイぞ」

「ごめん。本当に食べれないんだ…」

振り向きもせずドアを開けようとノブに手をかけた彼の手を、慌てて河村は掴んだ。

.