Darkness † Marker 4   【大禍時】

       ☆

2本目の缶ビールを空けた河村は、トイレに行こうとソファーから立ちあがった。

大して飲んだ訳でもないのに、少し足元がふらつく。


(あいつが余計な事をいうからだ)


河村はずっとイライラとした気持ちを抱えたまま、怒りの矛先をお節介な双瀬に向けた。


ガツッ。



「痛っ!!」



脛を思い切りテーブルの角にぶつけて、床にうずくまる。


…と、そこに奇妙なものを見つけた。


キラリと光沢のある、細い糸…のようなもの。

長さは10センチ程度。

それが1本、赤い絨毯の上に落ちている。

拾いあげようとすると、フワリと消えた。


「?」


一瞬、酔っていて錯覚かと思った。

しかし、なんとなく気になって部屋の中を見回してみる。

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