「久司っ、ちょっと待ってよ!!」
隣に座って大人しく話しを聞いていた裕一郎が、突然会話に割り込んだ。
「オレの代わりに双瀬さんをって、どういう事だよっ」
「その通りの意味だ」
「何で…!?」
「今回の件に関して、お前は足手まといだからな」
河村はキッパリと言う。
「お前をこれ以上霊道の近くに連れて行けると思ってるのか。あれは裕にとっての鬼門だ。今日はあの程度で済んだが、この先何が起こるか分からない。だから大人しく留守番してろと言ってるんだ」
「何だよ…また子供扱い…」
「子供扱いじゃない、危険だから来るなと言ってるだけだ。それともお前は、そんなに霊に道を踏み誤らせたいのか?その力が余計な霊を引き寄せる。本来なら消えなくていい存在を、必要以上に消すことになるんだぞ」
言われて先程の光景を思い出したのか、すぅっとその顔色が変わる。
「…」
ギュッと唇をかみしめた裕一郎は、無言のまま自分の部屋に入っていった。
.


