「でも、それがどうしてオレの右手な訳?」
裕一郎は女の霊がやたら執着していた様子を思い出して、首を傾げる。
「あれは霊の勘違いだ。その力が別の空間へ繋がっていると、思い込んだらしいな」
「だったら、そのままオレの力を使えば良かったんじゃ…」
「それがそうもいかない理由があってな」
言いかける彼の言葉を遮ると、
「はぁ…」
らしくないタメ息をついて、河村は歩きだした。
「?」
その後を裕一郎が追う。
夕暮れを過ぎてすっかり藍色に染まった薄闇の道、2人は並んで車を止めた場所に向かった。
「霊道は、お前にとっては厄介な存在なんだ…」
「オレにとって厄介?」
言われて、裕一郎は未だ符呪を握り締めている右手を見る。
「あぁ、まだ開くな。そのままにしてろ」
指を開きかけた裕一郎の手を、河村が慌てて押さえた。
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裕一郎は女の霊がやたら執着していた様子を思い出して、首を傾げる。
「あれは霊の勘違いだ。その力が別の空間へ繋がっていると、思い込んだらしいな」
「だったら、そのままオレの力を使えば良かったんじゃ…」
「それがそうもいかない理由があってな」
言いかける彼の言葉を遮ると、
「はぁ…」
らしくないタメ息をついて、河村は歩きだした。
「?」
その後を裕一郎が追う。
夕暮れを過ぎてすっかり藍色に染まった薄闇の道、2人は並んで車を止めた場所に向かった。
「霊道は、お前にとっては厄介な存在なんだ…」
「オレにとって厄介?」
言われて、裕一郎は未だ符呪を握り締めている右手を見る。
「あぁ、まだ開くな。そのままにしてろ」
指を開きかけた裕一郎の手を、河村が慌てて押さえた。
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