「他に方法があれば、そうしてるさ。だが、あれは怨みの塊だ。自分に関わった人間の後をどこまでもついてきて、どんな手を使っても自分の側に引き込もうとするだろう」
河村は少年の心の内が見えて、小さくタメ息をつく。
「それに、今回はお前の力が使えなかったからな」
「!!…そうだ、さっき聞こうと思ってたんだ。久司の言ってた《よみびともどりの道》って、何?」
彼の言葉に、裕一郎は疑問を思い出し尋ねた。
「あぁ。そう言えば、お前にこの話をしてなかったな。━━━《黄泉人戻りの道》とは、あの世に向かう霊が未練のあまり霊道から現世に戻る時に使う、特別な道なんだ。時々、死んだ人間が葬式の途中に生き返ったという話を聞いた事があるだろう?ああいうのが黄泉人戻りの道を通って、現世に戻ってくるという代表的な例の1つだな」
「でも、そんな道があったらたくさんの霊が現世に帰ってくるんじゃ…」
「いや、その心配はない。特別な道だと言っただろ?生前の行いが余程いい人間にしか、それは見えないんだそうだ。俺は体験した事ないから分からんが、そう言われているからそうなんだろう。でなきゃ、裕の言う通り恐ろしいまでにたくさんの人間が生き返って、今頃この世界はパニックだ」
裕一郎は『そうだね』と頷くと、ゆっくり立ち上がりジーンズの汚れを払う。
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河村は少年の心の内が見えて、小さくタメ息をつく。
「それに、今回はお前の力が使えなかったからな」
「!!…そうだ、さっき聞こうと思ってたんだ。久司の言ってた《よみびともどりの道》って、何?」
彼の言葉に、裕一郎は疑問を思い出し尋ねた。
「あぁ。そう言えば、お前にこの話をしてなかったな。━━━《黄泉人戻りの道》とは、あの世に向かう霊が未練のあまり霊道から現世に戻る時に使う、特別な道なんだ。時々、死んだ人間が葬式の途中に生き返ったという話を聞いた事があるだろう?ああいうのが黄泉人戻りの道を通って、現世に戻ってくるという代表的な例の1つだな」
「でも、そんな道があったらたくさんの霊が現世に帰ってくるんじゃ…」
「いや、その心配はない。特別な道だと言っただろ?生前の行いが余程いい人間にしか、それは見えないんだそうだ。俺は体験した事ないから分からんが、そう言われているからそうなんだろう。でなきゃ、裕の言う通り恐ろしいまでにたくさんの人間が生き返って、今頃この世界はパニックだ」
裕一郎は『そうだね』と頷くと、ゆっくり立ち上がりジーンズの汚れを払う。
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