しばらく赤く燻っていた地面の文字も、やがて静かに消えてなくなった。
「さ、帰るぞ」
それを見届けてから、河村は座り込んでいる裕一郎の肩をポンと叩いて声をかける。
「……」
「どうした?」
少年は黙り込んで俯いていたままだ。
「いつ見ても、あの光景は慣れなくて…」
ぽそりと呟いて、彼は固く瞑っていた目を開けた。
ごく稀にしかこういうやり方はしないので、久し振りに見るとキツイものがある。
状況的に仕方ないと頭では理解はできた。
だが、霊相手とはいえ残酷なやり方だとも思うのだ。
(せめて最後くらい楽に…)
そう考えて、裕一郎は苦笑した。
どういうやり方であれ、自分も結果には同じ事をしているのだ、と気付いて…。
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