「久司、この感じ…」 教室で感じたものと、同じ感覚に裕一郎はごくりと唾を飲む。 「あぁ、俺も式を通して伝わってくる。見ろ、桜の幹が歪んで霊道が開くぞ!!」 彼の言うと同時、重たい風の音を響かせながら幹の一部が小さな口を開けた。 それは徐々に、徐々にゆっくりと空間を歪ませるように目の前で広がっていく。 (これが、霊道…?) 初めて見る光景に、裕一郎は身震いした。 .