Darkness † Marker 4   【大禍時】

「どうした、人の顔じっと見て」


「ううん、別に何でもない。…あ。そうだ、久司。ちょっと聞いていい?」


「何だ…?」


「さっきの時点で調査の第1段階が済んだって事は、もしかして憶測が推測くらいには変わってたりする?」

「ふふん、気になるか?」

彼の言葉に河村は軽く口端をあげた。


「それは…まぁね」


「ちょっと心当たりがあったんだが、2人の話を聞いて憶測から脱したのは確かだ。……ま、後はこれから行く現場の状況によって、それが一気に確信へ変わる可能性もない事はないな。とにかく、全てはこれからの調査次第だ。今は時間が惜しいから、話の続きは後でな」


河村は裕一郎の肩をポンと叩くと、車のキーを持って駐車場に向かった。

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