Darkness † Marker ４ 【大禍時】

「あ…ひょっとしてお前の機嫌が悪いのって、まさかとは思うが…ネットの噂話のせいじゃないだろうな」


その言葉に河村のこめかみがピクリと反応した。


「お前、知ってるのか？」


「あぁ。この間、見知らぬ３人組の女子高生が寺に押しかけて来て、ネットがどうのって騒いでたからな」


(河村への攻撃ポイントは、ここか…)


いつも言い負かされいる双瀬は、急に楽しくなってニヤニヤする。


「世間ではうちの寺とお前の事務所の事で、変な誤解が生じてるみたいだなぁ。いっそのこと提携するか？おれは別に構わねーし」


「するか、アホ!!ゴチャゴチャうるせーんだよ。事情が分かってんなら傍観してないで、キチンと訂正しとけ!!」


「ははっ、冗談冗談…。今度その女子高生たちが遊びに来たら、話しておくって。じゃあ、これ以上お前を怒らせたら依頼に差し支えるから、大人しく帰るとするよ…何か分かったら連絡くれ」


「…………」


不機嫌な河村に向かいヒラヒラと手を振ると、彼は事務所を出て行った。

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