「じゃあ、裕はどうだ。学校やこの周辺で見たり、気配を感じたりしてないのか?」
「学校帰り駅から歩いてここまでの間に、いくつか違和感のある場所みたいなのはあるんだけど…でも、霊そのものは見てないよ」
「それはどの辺りだ?」
立ち上がると、河村はこの地域の地図を裕一郎たちの前にあるテーブルに広げた。
「N駅の改札を出て、商店街を抜けた左手にある大きな家の付近が1か所。それから、道路を右手に渡った住宅地の中にある公園の付近に1か所。そして、この事務所に帰ってくる途中の川に架かっている橋の付近で1か所…計3か所ってところかな」
裕一郎が指を差していくポイントに、河村はマーカーで印をつけていく。
「次は双瀬、お前が覚えているだけでいいから相談に来た人たちが住んでいる家、もしくは遭遇した場所を指差せ」
「うーんと…まず前川さん家だろ。それから、川沿いの村上さん家だろ…」
記憶を辿りながら、双瀬も地図の上に指を走らせた。
「普段見えない人たちが、こんなに色んな場所で霊を目撃するなんてちょっと異常だよね」
あちこちに囲まれたマーカーの印に、裕一郎が呟く。
まるで子供に悪戯書きされたみたいな有様だった。
「この現象が偶然から引き起こされた可能性は、大いにあるな…」
.
「学校帰り駅から歩いてここまでの間に、いくつか違和感のある場所みたいなのはあるんだけど…でも、霊そのものは見てないよ」
「それはどの辺りだ?」
立ち上がると、河村はこの地域の地図を裕一郎たちの前にあるテーブルに広げた。
「N駅の改札を出て、商店街を抜けた左手にある大きな家の付近が1か所。それから、道路を右手に渡った住宅地の中にある公園の付近に1か所。そして、この事務所に帰ってくる途中の川に架かっている橋の付近で1か所…計3か所ってところかな」
裕一郎が指を差していくポイントに、河村はマーカーで印をつけていく。
「次は双瀬、お前が覚えているだけでいいから相談に来た人たちが住んでいる家、もしくは遭遇した場所を指差せ」
「うーんと…まず前川さん家だろ。それから、川沿いの村上さん家だろ…」
記憶を辿りながら、双瀬も地図の上に指を走らせた。
「普段見えない人たちが、こんなに色んな場所で霊を目撃するなんてちょっと異常だよね」
あちこちに囲まれたマーカーの印に、裕一郎が呟く。
まるで子供に悪戯書きされたみたいな有様だった。
「この現象が偶然から引き起こされた可能性は、大いにあるな…」
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