「裕の報告は、以上か?」
俺は無関係と言わんばかり、飄々とした表情の河村に聞かれ、
「まだ色々と他の生徒たちの目撃情報はあるよ」
仏頂面で裕一郎は答える。
「ただ朝に目撃されたのは、それ1件だけ。他はみんな放課後っていう話だった」
「ふーん。放課後ね…で、双瀬の方はどうなんだ」
言って、河村はパソコンに何か入力し始めた。
「気になる事があるって、さっき言ってただろ」
「あぁ。それがな、寺に相談に来た人間は方角的に言えば北東側寄りに住む人たちが圧倒的に多いんだ。しかもこの周辺になればなる程、目撃数は増えている…」
「それだけか?」
「それだけかって…お前、ひょっとして何か心当たりがあったりする?」
.
俺は無関係と言わんばかり、飄々とした表情の河村に聞かれ、
「まだ色々と他の生徒たちの目撃情報はあるよ」
仏頂面で裕一郎は答える。
「ただ朝に目撃されたのは、それ1件だけ。他はみんな放課後っていう話だった」
「ふーん。放課後ね…で、双瀬の方はどうなんだ」
言って、河村はパソコンに何か入力し始めた。
「気になる事があるって、さっき言ってただろ」
「あぁ。それがな、寺に相談に来た人間は方角的に言えば北東側寄りに住む人たちが圧倒的に多いんだ。しかもこの周辺になればなる程、目撃数は増えている…」
「それだけか?」
「それだけかって…お前、ひょっとして何か心当たりがあったりする?」
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