いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。



***


俺が心咲と出会ったのは、高校の入学式。


まるで、全てをあきらめているかのような瞳がとても印象的だった。


だけど、俺がそんな彼女に興味をもって惹かれていくのにそう時間はかからなくて。


だって、初めから気付いてた。


彼女がわざと俺を避けようとしていることも、周りから嫌われようとしていることも。