私が混乱したままでいると、有紀が私の分のパフェも含め全て注文してくれた。
「すみれってば?どうしたの?」
「ううん、なんでもない」
私が必死に平然を装っていると、みけさんが注文した料理を持ってきてくれた。
「どうしたんですか?」
ぼーっと一ノ瀬先輩を眺めていると、
みけさんに声をかけられた。
「あ、いえ…」
そういうけれど、やっぱり一ノ瀬先輩から目が離せなかった。
一ノ瀬先輩が女性と話していることが、全然信じられない。
「レンさんですか?うちの人気ナンバーワンなんですよ。春に入ったばっかりなんですけど、すぐにナンバーワンの座をかっさらって。ね?ジュンさん」
みけさんが、後ろを通りかかった赤髪の男性に話を振った。
「あぁ?アイツは顔がいいだけで、接客も女性のことも下ネタも、全然分かってねぇ。無愛想だし。俺を見習って欲しいね」
ジュンさんと呼ばれた男性は、
私達の机を囲むとそう言った。
「俺よりアイツの方がいいの?」
ジュンさんが、小悪魔の笑で私達に問うてくる。
「かっ、かっこいい…」
有紀が顔を真っ赤にする。
それからたくさんの事を4人で話した気がするけれど、私はあまり覚えていない。


