「あの…あんまりこういうのって良くないんじゃ…」
私は、看板の裏に身を小さくして隠れる2人に声をかけた。
駅前なので、かなり目立つ。
私たちは、あれからすぐに一ノ瀬先輩の後を追った。
一ノ瀬先輩は駅まで歩いてくると、
そのままどこかを目指して歩いているようだった。
「先輩も気になってたじゃないですか〜」
「い、いや…まぁ、それは……」
気にならないと言ったら嘘になるけれど…流石に後をつけるのもどうかと思う。
「って…あれ…?蓮先輩いなくなって…」
さっきまでいたところには、
一ノ瀬先輩は歩いていなかった。
「蓮のやつどこいったん─────」
「俺がどうしたんだ?」
「うっお!?」
背後から声が聞こえて、3人で一斉に振り向いて見上げると、カバンを肩にかけて見下げている一ノ瀬先輩がいた。
先輩は涼しい無表情をしていて、
いつもと変わった様子はない。
「お、おう。奇遇だなぁ〜」
悠希が動揺を隠せないように言う。
「……そうだな」
先輩は、心の内を読ませない言い方をして、黙ってしまった。
「俺たち、もう行きますんで!」
高城君はそう言って立ち上がると、
私と悠希の腕を掴んで走り出した。
「うわっ、ちょっと!」
私は諦めて前を向いて高城君に引かれながら走った。
私達が走り出してからも、一ノ瀬先輩はしばらく私達の背中を見守っていた。
私は、看板の裏に身を小さくして隠れる2人に声をかけた。
駅前なので、かなり目立つ。
私たちは、あれからすぐに一ノ瀬先輩の後を追った。
一ノ瀬先輩は駅まで歩いてくると、
そのままどこかを目指して歩いているようだった。
「先輩も気になってたじゃないですか〜」
「い、いや…まぁ、それは……」
気にならないと言ったら嘘になるけれど…流石に後をつけるのもどうかと思う。
「って…あれ…?蓮先輩いなくなって…」
さっきまでいたところには、
一ノ瀬先輩は歩いていなかった。
「蓮のやつどこいったん─────」
「俺がどうしたんだ?」
「うっお!?」
背後から声が聞こえて、3人で一斉に振り向いて見上げると、カバンを肩にかけて見下げている一ノ瀬先輩がいた。
先輩は涼しい無表情をしていて、
いつもと変わった様子はない。
「お、おう。奇遇だなぁ〜」
悠希が動揺を隠せないように言う。
「……そうだな」
先輩は、心の内を読ませない言い方をして、黙ってしまった。
「俺たち、もう行きますんで!」
高城君はそう言って立ち上がると、
私と悠希の腕を掴んで走り出した。
「うわっ、ちょっと!」
私は諦めて前を向いて高城君に引かれながら走った。
私達が走り出してからも、一ノ瀬先輩はしばらく私達の背中を見守っていた。


