ルームシェア~7人の王子様~

翌朝、朝ご飯を食べていると、
空席が2つ目に入る。


1つは、朝早くに九州へと向かった南條君。
あと1つは……


「高城君は…?」


「知らね。俺が起きた時にはいなかった」


悠希は興味なさげにそう言う。

南條君の席の他に空席だったのは、
高城君の席だ。

高城君の分によそった白米とお味噌が湯気を立てている。


なぜだか胸騒ぎがした。


「そう言えば、朝ご飯いらないって言ってたかもしれないです」


鈴屋君の言葉に、雨宮先輩が苦笑いしながら、
高城君の分のご飯を一ノ瀬先輩に渡す。


「蓮、もう少し食べれるよね?」


「いや…もう…」


「じゃあハスミンは?お腹すいたんじゃない?」


「白飯は食わない…」


そんな2人のやり取りをぼんやりと聞きながら、私は物思いにふけっていた。


高城君はどうしたんだろう。
私の不安はみるみるうちに大きくなる。



"どこにいる??気づいたらメール下さい"


そう打って高城君宛にメールを送った。
気づいて。

私は胸の上で携帯を握り締めた。