いよいよコンクールまで3日というとき、事件は起きた。
それはよく晴れた夏日のことだった。
夕食前にすみれ荘の固定電話にかかってきた一本の電話から始まった。
「琉生、お前に電話」
電話にでた悠希が訝しげな顔で南條君に子機を渡す。
「もしもし…」
恐る恐るといったように、
南條君が電話を変わった。
時間が経つにつれ、
南條君の顔色がみるみる変わっていく。
どうしたんだろう。
私は、料理を作る手を止めて南條君の様子を見守った。
「あぁ…分かった…」
そう言って子機をおろした南條君は真っ青な顔で俯いていた。
「南條君…?」
私はエプロンで手を拭くと南條君に駆け寄る。
皆も異変に気づいたのか、
テレビから視線をうつす。
「コンクール、出られなくなった…」
それはよく晴れた夏日のことだった。
夕食前にすみれ荘の固定電話にかかってきた一本の電話から始まった。
「琉生、お前に電話」
電話にでた悠希が訝しげな顔で南條君に子機を渡す。
「もしもし…」
恐る恐るといったように、
南條君が電話を変わった。
時間が経つにつれ、
南條君の顔色がみるみる変わっていく。
どうしたんだろう。
私は、料理を作る手を止めて南條君の様子を見守った。
「あぁ…分かった…」
そう言って子機をおろした南條君は真っ青な顔で俯いていた。
「南條君…?」
私はエプロンで手を拭くと南條君に駆け寄る。
皆も異変に気づいたのか、
テレビから視線をうつす。
「コンクール、出られなくなった…」


