ごまかすように俯くと、
南條君が距離を詰めてくる。
「言えよ」
「ちょっ…」
南條君はなおも距離を詰めてきて、
ついに背中がドアに当たった。
これ以上後ろには下がれない。
左右にも南條君のたくましい腕があって、囲まれてしまっている。
ふわりと南條君の香りが鼻をくすぐる。
この体勢…いろいろとやばい…。
私はほぼ真上にある南條君の目を見つめた。
目が合うと、私の左で塞いでいた手がだんだんと近づいてきて、私の髪をなでた。
びっくりしていると、
南條君はフッと息を吐く。
そして、オデコを軽くド突かれた。


