先輩の言葉に、
南條君の箸がポロリと落ちた。
「琉生」
雨宮先輩が落ちた箸を拾い上げるが、
南條君は固まったまま動かない。
「図星」
悠希がクスクス笑いながら言う。
「そ、そうなんですか、知らなかった〜」
南條君は絞り出すように棒読み言った。
「うっわ、めっちゃ動揺してるやん」
架神君に至っては、腹を抱えて笑っている。
「曲の幅が広がったなら、いいじゃないですか」
鈴屋君がフォローする。
男同士のふざけた言い争いの仲裁に入ってくれるのは、決まって雨宮先輩か鈴屋君だった。
「はーん、なるほど〜」
高城君がニヤニヤしながら立ち上がる。
「とうとう琉生先輩もすみれ先輩の魅力に気づいてしまったと言うわけですね」
「えっ?」
「は?」
私と南條君の声が重なる。


