ルームシェア~7人の王子様~




あっ、言い忘れていたけれど、
凛空先輩は無事に教員試験に合格。

そして2年ほど前から、
近所の小学校で、1年生の担任をしていた。


楽しそうに生徒のことを話す凛空先輩は、
突然、ハッとして時計を見た。


「やば、時間!これ、みんなに配っておいてもらえるかな?それじゃ!」


凛空先輩は、袋に詰められた肉じゃが入りタッパを私に持たせると、
そのまま駆け足で去っていった。


「は、早い……」


私は凛空先輩の背中を見送りながら、
千尋に別れを告げて、
残る住人たちに肉じゃがを配っていった。