ルームシェア~7人の王子様~



と、そこに、


「すみれさん、おはよう。朝から元気だね」


スーツ姿の凛空先輩がやってきた。

ご察しの通り、雨宮凛空先輩だ。


「凛空先輩、おはようございます!」


私は凛空先輩に軽く頭を下げる。


「これ、肉じゃが作ったから、悠希と食べてよ。はい、千尋も」


凛空先輩は相変わらずの笑顔で私たちにタッパーを渡してくれた。

女子力も、相変わらず健在である。


「凛空先輩って、なんかほんと完璧ですよね」


凛空先輩によってきっちり着こなされたスーツを上下に見ながら、
千尋が感嘆の声を漏らす。


「えっ?なんで?職場では失敗ばっかだよ。この前なんか、ドッヂボールで一番初めに当たっちゃったよ。小学1年生って、ほんとにやんちゃなんだよね」


凛空先輩は、ふふふっ、と
嬉しそうに笑をこぼす。

ほんと、生徒の話をしているときの凛空先輩は、一番幸せそうだなぁ〜。