ルームシェア~7人の王子様~



「蓮も行っちゃったか…。んじゃ、俺たちも行くか」


悠希は地面においた荷物を持ち上げる。

悠希とは、いつでも連絡が出来る。

でも、今までのように毎日合うことは、
確実に出来なくなってしまう。

それが少し寂しかった。


「そうだね。皆、今までありがと」


凛空先輩は、相変わらずの優しい笑顔を浮かべて、私達一人ひとりと視線を合わせた。


一番長い時間いたのは、凛空先輩かもしれないなぁ。

一緒に料理したり、
買い物行ったり、
相談にのってもらったり。

料理のレパートリーはすっごく増えたし、これからは一人で食事を作らなくちゃいけないけど、凛空先輩の教えのお陰で、全然不安じゃないかも。


「どうせ、寂しくなって榊原サンからすぐ会いに来るんとちゃいます?」


「あ、それ言えてる」


架神君と凛空先輩が、冗談混じりに言った。


「誠也、お前覚えておけよ!!」


悠希の言葉に、みんなの笑い声が重なる。

最後まで、こんなんなんだよなぁ。


「凛空先輩、悠希のこと、よろしくお願いします」


私は頭を下げる。


「あははっ、すみれさんはほんと心配症だね。大丈夫。俺がちゃんと卒業させるからさ」


凛空先輩の優しい微笑みに、
私は胸がギュッとなるのを感じた。


最後なんかじゃないんだ。
まだまだ、これからいくらだって会える。


私は大きく頷いた。