~悠希 side~ 「ほんっと、なんだかなぁ〜」 一人呟く声が、 荷物の少ない部屋に響く。 俺は、夕食をとり終えるといつも通りにすぐに自室へ上がった。 あっけなかった。 高校に入って3年。 みんなと過ごした2年。 息継ぎをする間もなく、 すぐに過ぎ去っていった。 高校生活って、 こんなもんなんだろうか? みんなで笑いあって、 飯食って、 時々ケンカして、 こんな感じで、終わってしまうものなんだろうか。 ───── 俺は、みんなに恩返しができたのだろうか?