ルームシェア~7人の王子様~



「おは……って…千尋珍しいな…」


着込んだパーカーの萌え袖が可愛い、琉生君がリビングに顔を覗かせた。


「おおー!琉生先輩も、ここで2人の合格祈願しましょう」


高城君は、いつも食事を囲む席に座りながら言う。


「普通に飯食おうとしてるだけじゃん」


そう言いながらも、琉生君は大人しく席に着く。


騒がしさに目を覚ましたのか、
すみれ荘の面々がぞろぞろとリビングに入ってきた。


「おはよー。めちゃ寒いなぁ」


いつものテンションの架神君。


「おはようございます…」


いつものシャキッとした様子とは違って、寝癖が可愛い鈴屋君。


「おはよ……」


相変わらず、朝にめっぽう弱い一ノ瀬先輩。


一ノ瀬先輩は、私が倒れた時に保健室まで運んでくれたらしい。

本当に、悠希の時といい、先輩にはお世話になってばかりだ。


でも、本当は気づいてしまっていた。

一ノ瀬先輩から向けられる、
私への気持ち。