ルームシェア~7人の王子様~


「佐伯先輩に、何があっても知りませんよ…?」


佳奈の手は、だんだんと震え始めている。

俺は、そんな佳奈の手をキツく握り締めた。


「……いいよ。俺が…守るから…」


「えっ……?」


佳奈が大きく目を見開いた。


「何があっても、俺がすみれを守る」


今度こそ迷わない。
絶対に、俺が守るから。


だから、
だから、


「ごめんね」


俺のその言葉を聞くと、
ゆっくりと、徐々に佳奈の手の力が抜けていった。


佳奈、ごめん。

こんな俺を、
愛してくれてありがとう。

そんなにも愛してくれていたのに、
たくさん傷つけてごめん。


今度は、その愛を、
キミを心から愛してくれる人に、
あげてください。


俺は佳奈の手から、
スッと自分手を抜くと、

佳奈の嗚咽と泣き声を背中に、
そのまま走り出した。


佳奈、俺以上に、幸せになれ…。

振り返りたい気持ちを捨てて、
すみれの元へ走った。