ルームシェア~7人の王子様~



~ 悠希 side ~


「これで本当に、すみれには何もしないんだな…?」


すみれと約束した定演の10分前。

俺は、佳奈に無理矢理連れ出されていた。
佳奈は俺にここで待っててと言うと、
数分して、嫌な笑を浮かべて戻ってきた。


「そうだね。約束は守る」


本当は、最前列で、最後のすみれの定演を見たかった。

でも、すみれと関わるようならすみれを傷つけると言われて、もう、何も出来なくなってしまった…。


佳奈はぐいっと俺の手を引く。


「今日は、私の家に来てっ。先輩」


何も言えなかった。
言いなりな俺が情けなかった。

だけど、すみれに何かあってからじゃ遅いから…。


「あぁ……」


俺は小さく返事をして、
佳奈に手を引かれた。