~ 悠希 side ~
すみれと話をした翌日。
俺は久しぶりに話ができたことで、すごく浮かれていた。
許されたとは思っていないけど、
しっかり佳奈のことにケリを付けて、
もう一度、すみれの隣にいたい。
「先輩、今日はどこに行きますか?」
ここ最近、放課後は佳奈に連れ回されていた。
すみれに振られた傷が思ったよりも深くて、
誰でもいい。一緒にいて欲しくて。
俺は組まれた手を振りほどいた。
佳奈は心底びっくりした顔をする。
「やっぱり、ごめん。すみれが好きなんだ…」
視線を下げる。
カッコわりぃな、マジで。
いろんな奴を傷つけて、
散々引っ掻き回して…
「…悠希先輩がそう出るなら、私にだって考えがあります」
佳奈の強気な言葉に、
俺は顔を上げる。
「…えっ……?」
「私、こう見えて結構モテるんですよ?私のこと好きな男子に頼んで、もう悠希のこと見られないようにしてあげよっか。……佐伯先輩…どうなっても知りませんけど?」
その言葉を聞いた瞬間、一気に頭が真っ白になった。
「どういう意味だよ…」
「佐伯先輩に教えてあげなきゃ。悠希先輩は、佳奈のものだよって」
ニヤリと笑う佳奈に、
俺は何も言い返せなかった…。


