「すみれ!架神!あと何回か合わせようよ!」
麗華ちゃんがベランダを覗いて声をかけてくる。
「うん!今行くね!」
そう声をかけると、麗華ちゃんは嬉しそうにコクリと頷いた。
「大丈夫。すみれに何かあれば俺が助けるから。一緒に頑張ろう」
架神君は私の背中をポンと叩きつつそう言った。
「ふぇっ?」
突然のことに素っ頓狂な声を出す。
今…すみれって…。
しかも、俺って……!!?
「最近、勉強してるんやで!標準語!」
架神君はそう言っていつものように、にっこりと笑った。
「そう言う事じゃないんだけどな…」
私は教室の中に入っていく背中に、クスリと笑をこぼす。
彼の横顔が、ほんのり赤くなっていたのはきっと、気のせいじゃない。


