~ すみれ side ~
学校からの帰り道、
私は、また悠希のことで頭を悩ませていた。
悠希と大倉さんのキスシーンを見てしまい、吹っ切れたと思ったのに、
すみれ荘や学校で、
悠希に話しかけられる度に、すれ違う度に気になってしまって、自分でも訳がわからなかった。
「はぁ…」
学校近くの長い坂を下りながら、ため息をつく。
悠希の事が気がかりで、
なにも手に付かない。
「寒いなぁ……」
私は首に巻いたマフラーに鼻まで入れる。
後2日で、12月が来る。
そして、あと1週間で、期末テスト。
それもあってか、テンションも上がることがなかった。
その時、
今最も聞きたくない不快な声に呼び止められる。


