ルームシェア~7人の王子様~



と、

「ッ!?」


「きゃっ!?」


私は、公園の角から走ってきた人にぶつかってしまい、尻餅をついた。


「ごっ、ごめんなさ…」

ぶつかった瞬間、
ふわりと覚えのある香りがして目を開くと、
そこには息をあげた一ノ瀬先輩がいた。


なんでこんなところに…?


「佐伯…!?悪い、大丈夫か?」


先輩は、私が立ち上がりやすいように手を差し延べてくれる。

差し出された手を握ると、
グイッと力強く引き寄せられた。


「全然平気です。先輩は?」


「俺も大丈夫。って…泣いてる…?ごめん、痛かった…?」


先輩は、私が涙ぐんでいるのに気づいたらしくて、カーディガンの袖で私の涙を拭ってくれる。


「ちっ、違います!先輩こそ、そんなに急いでどうしたん ────── 」


言いかけた時、
ドタドタという足音と、
騒がしい声と共に、
数人の女の子たちが先輩の背後から勢い良く走ってくる。


「レン君ー!なんでそんなに逃げるのぉ!」


「次はいつお店にいるの!!?」


先輩は怯えた形相で、
私のスクバを拾って手を握ると、
前を見て走り出した。


「佐伯、一緒に来て…!」


私は訳もわからぬまま、
先輩に引っ張られていく。