「はぁ……」
プシュッと音を立てながら、
缶ジュースのプルタブを開ける。
先輩に相談してから、早2週間。
結局、まだ悠希に何も聞けていなかった。
やっぱり、聞くのは怖い。
すみれとは遊びだよ。
そんな風に言われてしまう妄想が、
頭にちらつく。
「はぁ…」
ベンチに深く腰掛けなおすと、
天を見上げる。
その時、ふと、公園の奥に人影をみつける。
この公園、人が来ることはあまりないのに…。
目を凝らしてみると、
それは思いがけない人物たちだった。
「……悠希…」
それは、悠希と大倉さん…。
なんで……?
偶然すぎて、目を離すことが出来なかった。
この距離からだと、声は聞こえない。
次の瞬間、私は目を疑った。
大倉さんが、悠希のネクタイを引っ張って、キスをしていたから。
……なんで…?
立ち上がった私の手から、
缶が滑り落ちる。
私は、見ていられなくて、
そのまま踵を返した。


