「だから、悠希先輩と別れてください」
漫画なんかでよくある、
恋敵とのバトルシーン。
でも、私には言い返すことができなかった。
大倉さんは、
そのまま軽くお辞儀をすると、走って去っていった。
立ち尽くす私。
私の頬を伝った雫が、
地面にシミを作る。
「うっ……うぅ…」
嗚咽が漏れて、口を抑えながらしゃがみこんだ。
ポツポツと雨が降り始める。
そう言えば、今日は夕方から雨って言ってたっけ。
傘忘れるなんて…らしくないな…。
最近、悠希と大倉さんのことばかり悩んでいたからかな…。
なんか、虚しい。
恋愛って、こんなもんなのか…。
そう思いながら雨に打たれていると、
人影が近づいてきたのと一緒に突然、雨がやんだ。


