「楽しかったね!」
「喜んでくれたなら良かった」
動物園からの帰り道、
すぐに電車には乗らずに、
少し寄り道していた。
しっかりと、手を繋いで。
今日から、恋人なんだ。
私たち…。
そう思うと、すごく変な感じがした。
「あっという間だったね。やっぱり、もう少しうさぎ触りたかった」
「好きだね、うさぎ」
私は悠希に引かれる形で、階段を登っていく。
「どこ向かってるの?」
私は気になって、悠希の背中に声をかけた。
「んー、もう少しだよ」
やっぱり、教えてはくれない。
どこだろう?
ここは、私と悠希が小さいときに住んでいた所と近いから、
なぜか一度も来たことある気がする。
そんなことを考えながら最後まで階段を登ると、街が一望出来る丘の上だと言うことが分かった。
幻想的な夜景が、目の前一面に広がる。
あれ…?
ここ、一度だけ来たことある気がする…。


