悠希はと言うと、
3年間着続けた制服を少し着崩しただけで、
特別いつもと変わった様子はなかった。
やっぱり、楽しみにしてたのは私だけだったのかな…。
そう思うと、少し恥ずかしい。
「すみれってさ、すごい顔に出やすいよね」
悠希がクスリと笑う。
「俺だって、楽しみで寝られなかったよ」
悠希は、ずるいよ…。
他の女の子にもそうやって笑って見せてるくせに…期待しちゃうじゃんか…。
「ほら、行こ?」
悠希に声をかけられてハッとする。
今日だけは、悠希は私だけを見てくれるんだから、楽しまないと…!
私はバックを肩にかけると頷いた。
今日だけは、恋人未満なんかじゃなくて、いいよね…?


