最初にたどり着いたのは、架神君の部屋。
高城君がノックをすると、すぐに架神君は顔を覗かせた。
「なんや〜?すみれちゃん。…と千尋クン」
「なんで俺だけ嫌そうなんですか」
高城君は不服を申し立てている。
架神君はまるで寝起きのように目をこすりながら大あくびをしていた。
「それでは始めましょう!誠也先輩クイーズ!!」
高城君が突然大声でそう宣言する。
拍手もしていて、なんだか1人盛り上がっていた。
ポカン、とする私と架神君。
「第1問!誠也先輩の出身地はどーこだ!1.南極 2.京都 3.北極!!」
高城君がキラキラとした笑顔で、
私に問題を出題してきた。
出身って…南極って…北極って…!?
「京都…」
ポツリと答える。
紹介ってこれなの!?
答え1つしかないよね!?
「せいかーい!じゃあ、次行きましょう!誠也先輩、ありがとうございました!」
顔を覗かせていた架神君のことなんてどこ吹く風で、
高城君は無理矢理、架神君の部屋の扉を閉めた。
……なんだったの…今のは。