ルームシェア~7人の王子様~



「はぁ…どうすっかなぁ…」


自分がここまでチキンだったとは、
今の今まで気づかなかった。


小さい頃からそれなりにモテたし、
女子の友達も結構いた。

それでも、すみれだけは特別だった。


すみれの前だと、どうしても自分じゃいられなくなってしまう…。


湯船に浸かりながら、
立ち上る湯気を目で追う。


やっぱり、ストレートに好きって伝えるのが一番いいのだろうか?


でも、どのタイミングで?

寮で二人きりになれることなんてそうそうないだろうし…。


メールか?

でも、同じ屋根の下にいるのに、
メールってのもな…。


電話?
…直接言えって話だよな…。


そんなことをぐーたらと考えていると、
扉を挟んだ脱衣所から、物音が聞こえた。