「早くしないと、俺みたいなのに取られるよ?」 「わーってるよ」 俺はベッドから起き上がる。 気持ちを伝えようにも、 なんと伝えたらいいのか分からないし、 小さい時から、傍にいるのが当たり前だったから、 あいつが俺以外のやつと一緒にいるとか想像できなくて。 「告白ねぇ……」 ぼそぼそと呟きながら部屋のドアに手を掛ける。 「どこ行くの?」 「風呂入ってくる」 俺は、すみれのことで頭をひねりながら、汗を流そうと風呂場に向かった。