~ 悠希 side ~


「だいぶ片付いたんじゃねぇの?」


もう、冬になりつつあるいうのに、
部屋を動き回ると汗が垂れてくる。

俺は汗を拭いながら言った。


流石に、男子校生が寮のひと部屋に7人も集まっていると暑苦しかった。


「うんっ!凛空先輩の部屋だぁ〜」


荷物が戻った凛空の部屋を見て、
にっこりと微笑むすみれ。

あいつの笑顔を見ると、
疲れなんて吹っ飛んでしまって、
ますます熱くなった気がした。


「みんなありがとね。昼飯作ったら呼ぶから、好きなことしてて」


凛空はみんなにお礼を言う。


ほんとに…こいつは迷惑かけやがって…。
いっつも、俺に素直になれって言うくせに、
凛空だって自分の夢に素直じゃねぇじゃん。


俺は凛空と二人きりになった部屋で、
ベッドに思い切り寝転んだ。