そういえば、架神君がたまに、関西弁を標準語に言い直していることがある。
それが可愛くて、みんながイジっていることもあった。
「そっかぁ、やっぱり関東とは違うんだね。今度、関西風の味付けでなにか作ってみようかな？」
私が提案すると、架神君はパァっと顔を明るくさせた。
「ほんま！？夏休みに帰ったばっかやけど、やっぱり関西が一番やな〜」
楽しそうに笑うので、私も嬉しくなる。
鈴屋くんも、私の手料理に喜んでくれたけど、
やっぱり、自分の料理を喜んでくれるのは嬉しい。
「ねぇ、今度鉄板出して、すみれ荘でお好み焼き焼こうよ！」
「いいなぁ！！ボク焼くで〜！」
何に対しても楽しそうに返してくれる架神君の眩しい笑顔に、私はただ魅入っていた。
