ルームシェア~7人の王子様~



「そうかな…?人前で歌うのはまだ恥ずかしいかも…。あの曲は作ったの?」


CDではなく、
みんなの映像だったし、
聞いたことのない曲だったのでそう思って問うと、今度は架神君が恥ずかしそうに笑った。


「ボクが作ったんや。らしくないと思うやろ」


私はびっくりしすぎて開いた口が塞がらなかった。


純粋な男の子の片思いを綴った歌詞。

言い方は悪いけれど、
普段の架神君からは想像できない詞。


はっきり言って、
あんなに素敵な歌詞をもつ歌を私は知らない。


「恥ずかしいから、ヒミツな。琉生にも千尋クンにも笑われそうやし」


もったいない、
ただ純粋にそう思った。


「架神君、恋ってするんだ…」


ポロッと本音が漏れてしまう。

申し訳ないけど、
架神君は恋愛に無関心で
破天荒に生きているイメージだったから。