ルームシェア~7人の王子様~



「……で、なんでそれを私たちに?」


「この通り。お願いします!」


私は早速、有紀と愛香にボーカルの事を頼んでみる。


「無理だよ。私、幕末喫茶で忙しいんだから」


有紀の言葉に、この学校に働いている人がいますよ。と口が滑りそうになる。

まだ有紀のやつ、幕末喫茶に通ってたのか……。

まぁ、ハマる気持ちもとても分かるけど…。


「あんたのそれは忙しいって言わないから」


愛香は苦笑する。


私は最後の望みを懸けて愛香に頼む。


「愛香は?歌上手いじゃん」


「私は…部活の方も文化祭で出し物あるし、忙しいと彼氏がうるさくて」


愛香はダンス部に所属していた。

なかなか上手いらしくて、センターをやることもあるらしい。

最後の方のは聞かなかったことにした。