「凛空には敵わねぇな」
そう言って笑うと、
凛空もクスッと笑う。
「いつまでもこうしてられたらいいのにね…」
その凛空の呟きに、俺の顔は硬直する。
「やっぱり…出ていくのか…?すみれ荘を…」
俺の言葉に、凛空はコクりと頷く。
「うん。近いうちには ────」
その時、ガチャリと生徒会室の扉が開いて、俺たちは話すのをやめた。
昼食に行っていた、生徒会の面々が帰ってきたのだ。
凛空は何事もなかったかのように、
再び書類に目を通していた。
「………」
俺もまた、凛空を一瞥すると、昼食を摂る準備をした。


